碧に対する赤は静かな空間のなかに、ふと体温を感じさせるような気配。日本文化において赤は古来、きわめて特別な意味をもってきました。神社の鳥居や祭礼、漆、火、太陽。それらは魔除けや生命の象徴であるのと同時に、人と神聖な領域をつなぐための色でもありました。題名の通り、この作品にも時間や熱、感情のようなものが静かに宿っているはずです。
1962年京都府西陣生まれ。箔アーティスト・伝統工芸⼠。京都西陣の引き箔⼠の父から受け継いだ箔の伝統技術を生かし、箔工芸を日本だけではなく世界に伝え残したいとの想いから、唯一無二の箔アーティストとして世界各地で作品を発表。建仁寺をはじめ、さまざまな神社仏閣の屏風や襖絵などの文化財の復元も担当している。